弁護士との顧問契約を結ぶメリットとして、以下の点が挙げられます。
一般に弁護士と法律相談をする場合には、①ホームページやタウンページを見て法律事務所を探し、②法律事務所に電話又はメールで問い合わせを行い、弁護士と日程調整を行った上で、ようやく③弁護士と相談という流れになります。
もちろん弁護士と日程の調整がつかなかった場合には、また他の弁護士を探す必要が出てきます。また相談当日も、初めて話をする弁護士が相手の場合には、自社の業務内容の説明等、相談内容と直接関係のない部分の説明に多くの時間を割かれてしまいます。
トラブルが起こった際に最も重要なのは、迅速な対応です。そして日々業務を行う上で様々な問題が発生する中、弁護士との相談に至るまでにこのような手間がかかるのでは、相談時期を逸してしまい、問題を悪化させてしまうことがあります。
顧問契約を締結することで、「弁護士を探す」という面倒な手続を踏むことなく、すぐに顧問弁護士に電話して法律相談をすることができます。
日々の業務を行う中でトラブルが発生した際、そのトラブルが法律問題であるか、また弁護士に相談すべきものであるか判断に迷うことがあると思います。
このような場合に初めて会う弁護士には若干聞きづらいことであっても、顧問弁護士であれば、気軽にご相談いただけます。
法的トラブルに全く同じ内容のものはありません。また御社の業務内容や、社内の実情によって採るべき解決策が変わってくることも当然にあり得ます。
顧問弁護士と継続的な関係を構築していれば、御社の業務内容や社内の実情を自然と弁護士に理解してもらうことができ、それに即した解決策を提案することが可能になります。その結果、御社にとって最良の解決策を採ることができる可能性が飛躍的に高まります。
顧問契約を結んでいると迅速に法律相談を受けることができ、紛争の早期解決が図れることは上記の通りです。また企業様が弁護士に日常的に依頼する法律業務として、契約書の作成やチェックがあると思われますが、契約書の作成やチェックといった定型業務については、顧問契約締結の際に費用の取り決めも同時に行いますので、費用の相談等を経ることなく、例えば契約書の原稿をメールで弁護士に送るだけでチェックを依頼することができます。
また法的紛争においては、相手方に内容証明郵便を送付することがあります。しかし依頼者と弁護士との信頼関係が確立していない場合には、弁護士名義で本当に書面を発信することが可能かどうか、弁護士の側で精査する必要が出てきます。
このプロセスを経ることになる結果、必ずしも時機に応じた対応ができるわけではありません。一方弁護士と顧問契約を結んでいる場合には、継続的関係に基づく信頼関係を前提に事件処理を進めることになりますので、早期且つ的確な対応が可能になります。
弁護士は、法律及び弁護士倫理上厳しい職責を負っており、信頼の置けない依頼者を警戒する傾向があります。また弁護士はその知識と経験にもとづき、多くのノウハウを依頼者に提供します。このような弁護士業務の性質上、依頼者と弁護士との間には長期的な信頼関係が不可欠です。
弁護士と顧問契約を締結し、継続的に相談を行ったり訴訟追行を委任したりすることにより、相互の信頼を深めることが可能となります。
昨今コンプライアンスの重要性が喧伝され、御社におかれましてもその重要性は認識している反面、法務部の設置等を行うのは会社にとって負担が大きいため、なかなか実行できずにいるというケースも多いと思います。確かに、直接には利益を生み出さない法務部に優秀な法務担当者を採用し、法務部の機能を維持するのは企業様にとってコスト負担が非常に大きいものです。その点弁護士と顧問契約を締結すれば、いわば御社の法務部門のアウトソーシングとして、事実上法務部を設置するのと同内容のメリットを享受できます。もちろん弁護士との顧問契約は、法務部員一人を雇用することに比べれば、極めて低コストです。
また紛争の発生時、特にクレーマー対応などでは、多大な時間と労力が割かれます。仮に代表者の方が対応に追われ、本来行うべき営業活動等が行えなくなってしまうと、これによる損失ははかり知れません。一般に「弁護士は高い」というイメージもあるかと思いますが、これまで述べてきた有形無形のメリットを加味し総合的なコストを考慮すると、多くの場合、十分に価値のある選択となりうると思われます。